今回は『街案内』というのとは少し違うのですが、吉田本町、
つまり私の学校を少し案内したいと思います。
この大学は、かつては他の国立大学と同じく非常にボロい外観だったのですが、
構内の到る所で工事が始まり、あちこちに新しい建物が建ち始めました。
今は新しい部分と古い部分が混在していて混沌としています。
今現在この学校に在学している人のみならず、
かつてここに身を置いた方々も少し昔を懐かしみつつ、その変化をご覧ください。
また、この学校に関係のない方も、世の中にはこんなおかしな学校もあるものだと、
そんな感じでこの街案内に少しお付き合いいただければ幸いです。
もちろん私の視点による『吉田本町案内』だから、これを書き始める現時点ですでに
ロクでもないものになるということは確定的にわかっているので、
とりあえず今のうちに謝っておきます。
生まれてきてすみません。
前もって謝罪をしたことだし、ここからはやりたい放題(略してやりホー)です。


その唯一にして最大の仕事である時計台の時計のぜんまいを巻くのだと
言われていたのはかつての話。
ここも数年前から工事が始まって、
今では『百周年時計台記念館』になっています。
この記念館は教職員や在学生のみならず、
一般の方に対しても制限などなく、自由に入館できるようです。

ここからは友人のゲルベス氏(写真)に案内してもらうことにしました。
早速、資料館とやらに案内してもらったのですが、写真撮影禁止とのこと。
まるでどこかの美術館風情で、調子に乗ってお高く止まってますね。
まあ、特別ショボい施設だということもなく、逆に
ものすごく驚くような資料があったわけでもなかったので、
写真を撮る価値のある面白いものはなかった、と負け惜しみを言っておきます。
資料館は期待外れでしたが、もう少し記念館内をうろついてみることにしました。

ゲルベス(以下G) 「はあ?」
V 「俺はこういう店に行ったことがないからいまいちよくわからんのだが、お姉ちゃんがああいう事やこういう…」
G 「あの、VARYさん。サロンってのはピンサロじゃないですよ。見りゃわかるでしょう。あなたアホですか?」
V 「全く、紛らわしいじゃないか!くだらん!次行くぞ、次!」
G 「(帰りたい……)」

京大グッズや関連書籍が売られていました。
京大マークの入ったペンやTシャツなど、いつどこで使うのか
微妙なものがたくさん陳列されていました。
『金太郎飴の京都大学版です なめんなよ!京大飴』
このセンス自体がなめられるのではないかと心配するのは
私だけでしょうか。
店内でシャッターを切る私に対する店員のお姉さんの明らかな不信の視線を背に、
これで記念館を後にして、昼食をとるべく食堂に向かいました。

卒業生の中にはご存じない方もいらっしゃるかもしれませんが、
昨年、正門のすぐ横にカンフォーラという生協食堂ができました。
どうやらここは、「食堂」ではなく「カフェレストラン」というものだそうです。
「この学校にそんなオシャレなものは似合わねぇよ、バカヤロウ」とおっしゃる
卒業生の方々も多いかも知れません。

まるで中国の如く自転車が行き交うキャンパスには不似合いだと私も思います。
それはさておき、カンフォーラに入ろうと、店の前のボードで
ランチメニューを確認すると……
ポークカツ・トマトソース → トマト嫌い。
ツナとキノコのパスタ → ツナ嫌い。
ポークカツトマトソース・ハーフパスタ → だからトマト嫌いだって!
…………。カンフォーラを後にしました。
このキャンパスにオシャレなカフェレストランが似合わないのではなく、
オシャレなカフェレストランに私が似合わないということだろう。

そこで私が向かったのは、工学部8号館の地下にある中央食堂。
店内の薄暗さと小汚さが私にぴったり……、って、放っとけ!

置かれているのですが、左の写真のティーポットは何ですか?
「ぬる茶」って、ホンマにおいしくないし。
確かに熱くも冷たくもない常温のお茶が欲しいという
要望があったのかもしれませんが、何もこの二つ
「ぬる茶」「冷水」のポットを並べておくことはないでしょう。
この二択はどうかと私は思うのです。

カツ丼M、みそ汁、バナナで462円、1019kcalでした。
安上がりでカロリーを稼ぐメニュー選択がポイントですね。
ぬる茶と冷水の二択から、「ぬる茶」を選びました。
この学校は、教務掛の事務官が一部の例外を除いて
ものすごく愛想が悪いのに対し、
ここの生協職員の方々はそこらのファミレスなんかよりも
ずっと応対が良かったりします。
この日も、私がカツ丼を注文すると、おばちゃんが笑顔で応じてくれます。
でも、その笑顔のまま、私のすぐ目の前でカツをハサミで切って
盛り付けた御飯の上に乗せるおばちゃんの姿に、私は一瞬たじろいでしまいました。
しかし、次の瞬間、「ああ、ここらしくていいねぇ」と、
私の胸の中に妙な安堵感が立ち込めました。
皆さんも、大学にお越しの際には、カンフォーラなどではなく
是非とも中央食堂を訪れましょう!
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