B級街案内シリーズ(3)
寺町京極の旅





今回の街案内は、ついに京都の中心地へ進出です。
京都の中心地にある寺町通り(寺町京極商店街)と
そのすぐそばを並行する新京極通を案内します。

かつて豊臣秀吉が京都大改造を行った際、洛中にあった寺社を
この付近に移設したのが寺町通りの由来であるという。
今やその面影はほとんどなく、街のど真中にありながら
修学旅行生相手のみやげ物屋がB級臭を放っている以外に
とりわけ京都らしい雰囲気のある街並ではありません。






私がここを訪れたのは12月上旬のこと。
京都の商店街にも、あちこちにクリスマスの飾りつけが出されています。
この商店街の中には、商店に挟まれて寺があったり、
そしてそのすぐそばにクリスマスの飾り付けがあり、
さらに修学旅行生向けと思われるアイドルグッズ店があったりと、
この雑然とした雰囲気が現代の京都らしいといえば
そうなのかも知れません。

また、私が訪れたこの12月上旬という時期は、
多くの高校ではテスト期間のようで、
普段この界隈に多く現れる修学旅行生もまばらでした。
その代わりに、テスト勉強などとは一切関係のなさそうな感じの
非常に賢そうな地元の高校生が街中を闊歩していました。


さて、せっかく商店街に来ているのだから、ここからは何軒か
きちんと店を案内していくことにしましょう。

  まずは、洋服屋の店先の写真です。
  陳列棚はちょっとオシャレな感じがするのですが、
  そこに置かれているのは、外国人観光客しか買いそうにない
  漢字プリントTシャツでした。
  マトモな感性の日本人だったら、人様の前で「幻」とか「帝王」とか
  前面に思いっきり書いてあるTシャツを着られないと思います。


戦後、憲法上両性の本質的平等が謳われるようになったものの、
当時女性が表舞台で活動するための社会的基盤は脆弱でした。
それゆえ、1970年代には女性運動が活発になり、さらに世界的な潮流から
日本でも女性への積極的差別是正措置が取られることも出てきました。
そしてついに……
「女の子だけのプリクラショップ」

男子禁制のプリクラショップですか?!
前振りの文章、何も関係ないし!
「女の子だけの〜」という響きが微妙にいやらしく感じてしまうのは
私だけなのでしょうか。


「女の子だけのプリクラショップ」を紹介したところで、
次に男のためのハードボイルドな店を紹介したいと思います。
商店街の中にあるドラッグストアを訪れました。





私   「おい、兄ちゃん、クスコくれや、クスコ!」
店員M「お客様のコーナーはあちらです。(コンドームのコーナーを指し示す)
     あとそれから、他のお客様に迷惑なので帰ってください。」
私   「さっさとクスコ出せや、クスコ! 全く品揃えの悪い店だなあ!」
店員M「そんなマニアックなものは置いてませんので、取り寄せになりますが…」

来店からいきなりのシモネタ、まさに男の世界ですね。
さらに、店の奥からハタキを持って来た店員Mに対し、私はカメラで応戦。
白昼繰り広げられるバトルも、ハードボイルドの世界そのものです。

その後、友人のムッシュ師、もとい、店員Mが薦めてくれたのは
このガチャポン(カプセル入り玩具)でした。
子供の頃、こういうガチャポンでキン消し(キン肉マン消しゴム)が
流行ってましたが、これはその女の子のフィギュアバージョンです。

キン消しを使って小学生がプロレス遊びをするのは、
容易に想像できるところでしょう。
しかしこのフィギュア、何に使うんでしょうかねえ。

このフィギュアの使い道はわかりませんが、購買層はおそらく、成人男性だと思われます。
大人の男の世界、やはりハードボイルドです。

こういうフィギュアとかに造詣のない私は、こんなもの要らないと言ったところ、
店員Mは、この店に行けと言いました。
そこは大人のおもちゃ屋とビデオ試写室が一緒になった店で、
商店街の中でも異彩を放っていました。
こんな大人の男の店を知っているとは、ムッシュ師、いや、店員Mさんは
とてもハードボイルドな男だと思います。

コワいお兄さんがいつ出てくるかとビクビクしながら、
写真を撮り、私は足早にこの場を去ることにしました。






ここからはまた、普通の街案内へと戻って行きましょう。

上の写真は、この商店街の特性を決定付けている、修学旅行生相手のみやげ物屋です。
修学旅行生はたいてい、こういう店でろくでもないものをノリで買って帰り、
家に帰ってからそこで買った提灯の置き場に困ったりして、
どうしてこんなものを買う必要があったのだろうかと自らに問い掛けるわけです。
そうして少年は、自己の内面の弱さを知り、判断力を養うことができるのです。
そういういう意味から、こういう類のみやげ物屋の教育的価値は、非常に大きいわけですね。

  修学旅行生相手のみやげ物屋の中には、こんなところもあります。
  女子中高生をターゲットとした店なのでしょうが、
  光沢のある安っぽいリボンなんていかにもコスプレ用制服っぽくて
  ものすごくB級チックな感じがします。
  そんな目で見ていると、ここが何だかそのスジの店のように思えて、
  企画モノAVの世界のようなものが一瞬頭の中をよぎりました。
  そうすると、そんな店の光景を写真に撮っている私は、
  そういうマニアの人に見えるということなのだろうか。
  それはマズい、ここも早々に退散しよう。



みなさんは、エロ本以上に買う時に恥ずかしいものがありますか。

私はかつて、地方に下宿した友人に頼まれて、メリケンサック
このあたりのこういう類の店で買ったことがあります。
そのときは、自分が店員や店の周りの修学旅行生に、
ハタチにもなってメリケンサックを持ち歩くおかしい人のように
見られているのではないかと思い、
ものすごく恥ずかしい思いをしたことを覚えています。

そんな気分でいる私に対し、さらに店員は追い討ちをかけ、
「これ(メリケンサック)にアンタの名前を彫ったろか」と言うのです。
私は必死に「いや、友達に頼まれたものですから、いいです」と
言ったのですが、むしろそんなわざとらしいこと言うほうが
余計に怪しい人ではないかと気付き、さらに恥ずかしい思いをしたものです。



京都の中心地・寺町京極B級ツアーも、もう終わりに差し掛かってきました。
私は寺町通りを四条から北上し、商店街の終点である三条に向かって歩いていたのですが、
その旅の終わりに私が目にしたものは……












なんでかに道楽やねん!!
京都情緒ぶち壊しやし。

12/2003




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